先日、現在育児休暇中の方から茶道体験のお申し込みをいただきました。
1才のお子様のお母様で、まもなく復職されるそう。ご主人様はお仕事で地方勤務とのこと。
「多忙な日々となることは容易に想像できるのですが、復職後、自分自身のための時間を確保し、少し立ち止まり深呼吸するために、茶道をこの機会に学ぶことができれば」
とのことでした。
先週、茶道体験に来てくださった方も、お子様を保育園に預けてお仕事をしていらっしゃるお母様でした。
近く、出産前に所属されていた、忙しい現場の部署に復帰されるとのことでした。
私も会社に勤めていた時代、残業が続いていても、時間をやりくりして、お茶のお稽古の時間はなんとか確保しました。
仕事を終えて、お稽古に駆け込み、お稽古を終えて自宅に帰ると23時近くになりますが、それでも帰り道の足取りは軽く、頭もスッキリしていて、無理なく続けていました。
その後、3人の子どもの出産育児の間は、少しお稽古のブランクができましたが、それでも、当時の先生のご好意で、他のお弟子さんがいらっしゃらない時間に
赤ん坊をおんぶしながら
子どもを脇で寝かせながら
幼稚園の合間に
お茶室に伺って、しばし自分のためのお稽古の時間を持つことが出来たことは、茶道をする上でも、子育てにおいても、自分の人生にとっても、それはそれは大変ありがたいことでした。
時には、家事育児の愚痴をこぼしながら、戦前生まれの先生の明るい人生観に救われていました。
お茶室では、職種、世代、時代を越えて、視野が広がるのです。
私は、産後ケアリストとしての勉強もしましたが、かねてから、産前産後や育児に追われるパパやママに、抹茶と和菓子で一息ついていただいたり、茶室で静かな時間を過ごしていただくきっかけが出来れば、と思っています。
こんなふうに思ってくださる働くママたちがいらっしゃると、私も嬉しくなります。
お茶室でのひと時が、お仕事での集中力を高め、時間に追われる育児のゆとりになれば、こんなに嬉しいことはありません。
茶道を学ぶ中で身につく美意識や感性、禅語や古典や歴史などの教養が、必ずや、仕事にも子育てにも良き力となるはずです。
そしてお休みには、ご家族でお茶室で茶道を楽しんでいただく‥
こうした時間は、働くことと暮らすことがうまく両立していく力になると思います。
社会全体、経営者や人事担当者の方々にも、そうした視点からの働き方支援が必要とされてきています。
茶道×働くこと=人生の豊かさ
そんなお手伝いをしています。