茶道とは日本の伝統文化で、湯を沸かし、茶を点て、茶を振る舞う行為(茶の儀式)で、それを基本とした様式と芸道です。
そこに、千利休は侘び寂びの美学や精神性を加えて弟子に伝え、今日に伝わってきました。
茶を点てて飲むということに込めた世界観の中の一つに、『空=余白』があります。
時計やスマートフォンをはずして、一服の抹茶に集中する空白の時間と空間とが、直観を研ぎ澄ます瞑想のようなひとときとなります。
蚕が繭にこもる、人が家にこもることを意味する「繭ごもり」。
死から生への移行、再生のためには、外部からうかがい知ることのできない密室の空間を必要とすることから、月に一度の茶会を心身の再生のときにしたいと考えました。
茶室の和敬清寂の中で、一期一会の交流を深めていただきたいと思います。