フランス ジェモセラピー エルビオリス社のお客様をお茶室にお招きいたしました。
エルビオリス社の植物療法ハーブエキスであるジェモセラピーが日本で輸入販売されたことを喜んでくださったエルビオリス社のブノワ社長が、スタッフのみなさんを連れて日本を訪問してくださいました。
そして、「茶道体験をしてみたい」というリクエストにお応えしたのです。
ブノワ社長
植物療法師のセリーヌさんやカトリーヌさん
研究所のデュセル博士
ブノワ社長とセリーヌさんのお子さんリルちゃんもご一緒です。
先日、イギリスのメイ首相と安倍首相をおもてなしされた表千家家元と違い、私は限られた条件の中で、どんな風におもてなしをしようか、茶道を感じていただこうか、それには工夫が必要でした。
メイ首相も、日の丸に合わせて赤と白のコーディネートでいらっしゃいましたが、私もお客様に合わせてフランスのトリコロール色に合わせた着物を選びました。
茶道の文化をお伝えする中で床の間でお辞儀をしていただくお話をしたいと考えていましたので、お客様の信仰心に失礼がないよう、宗教を感じさせない掛け軸として利休の書状にしました。
お茶碗は、植物がお好きな方たちに、柿やもみじを選びました。
お菓子は、虎やの「月下の宴」
お茶室で、薄茶を味わっていただいた感想をお伺いすると、「美味しかったです。これはスピリチュアルなものなのですよね。」とお話になりました。
通訳がお一人で、スムーズに会話ができなかったのですが、植物を愛する方たちには、茶道の世界観、お茶に心を込める精神が伝わったように感じました。
いろいろな準備をして計画をしていても、当日のお客様のご気分やお腹のすき具合、宗教やポリシーなどによって、計画は柔軟に変更しなくてはなりません。
それは、とても大変で、優雅な茶道の雰囲気の裏では、髪を振り乱してしまうようなバタバタがあったりします。
それでも、気持ちや思いが伝わる瞬間は、本当に何物にも代えがたい幸せを感じます。
私は、この瞬間を味わうために生きているのかもしれないと思いました。
本当に楽しく幸せな6時間でした。
そして、一期一会でした。
みなさんは、おそらくこの茶室にいらっしゃることはないだろうと思います。
お一人お一人の日本の旅の思い出の一つとして、刻まれます。
着物姿
日本の人
茶道
抹茶の味
畳の部屋
あれほど、心が通じ合ったと感じる、幸せな6時間をご一緒したけれど、夢のように過ぎ去ってしまうひと時。
過ぎさっていく時間の中で、今日、出会った人と、どれだけ一生懸命誠実に心を通わすことに魂を込めるのか・・・なのだ、と教えていただきました。
言葉が思うように通じなかったからこそ、気づけたのかもしれません。
「また、フェイスブックで!」
「またメールで!」
というのとも違う
一緒にお茶室に座って、神社を散歩して、松花堂弁当と日本酒をいただいた時間。
お互いに、次がきっとないだろうとわかりながら、大事に時を過ごしていました。
最後に玄関で、「ありがとう」と握手をし、頬をよせた時、いまここうだけに集中して、心を寄せ合うことの大切さをじんわり感じました。
ビジネスのお客様や外国のお客様のおもてなしに茶道体験をお勧めいたします。詳細はお問い合わせください。
日本の方やもてなす側にも新しい気づきがあり、深くあたたかな心の結びつきを感じられると思います。